オーツカ
Sober(ソバー)とは日本語で「地味な」という意味があります。
その他、「シラフ(お酒を飲んでいない状態)」を表す言葉としても使われています。
この「Sober October(ソバーオクトーバー)」とはつまり、10月に実施される禁酒習慣のことを指します。
今回はこのSober Octoberについてご説明します。
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食欲の秋ならぬ、“禁酒の秋”
鯖や秋刀魚などの青魚に脂が乗り、芳醇な香りの松茸が市場に出回る10月。
食欲の秋、読書の秋、芸術の秋。日本の秋は、感性を研ぎ澄ませながら五感で楽しむ季節です。
そんな秋に飲むお酒はまた格別。
お酒好きなら、秋に限らず楽しみを見出すのでしょうが…
10月の1ヶ月間、禁酒生活を行うSober Octoberはオーストラリアから始まりました。ちなみに、7月の禁酒習慣であるDry Julyもオーストラリア発。禁酒に対してポイティブな見方をしているのでしょう。
Sober Octoberはどうやった始まった?
禁酒キャンペーンの例に漏れず、Sober Octoberも医療をサポートするために開始されました。
2008年に最初に企画され、有志の人々から寄付を募りながら運営するLife Education Australiaが主催しています。彼らはアルコール依存症・薬物依存症患者をサポートする非営利団体です。
Sober Octoberの取り組みはイギリスでも拡大し、Macmillan Cancer Supportというがん患者をサポートする非営利団体が実施しています。ちなみにオーストラリアで実施されるSober Octoberは、正式には「Ocsober(オクソバー)」と呼びます。
なお、イギリスのSober Octoberは、2018年に350万ポンド(約5億3,000万円)の募金に成功しています。
一か月の禁酒がもたらすメリット
Sober Octoberは断酒ではなく、禁酒です。一か月の間だけお酒を飲まないということ。
そもそも禁酒にはどんなメリットがあるのか。今まで禁酒しようにも二の足を踏んでいた人に向けて、禁酒のメリットについていくつかご紹介しておきましょう。
メリット①:睡眠の質が向上して1日をエネルギッシュに過ごせる
お酒が入眠の友だと考えている人もいるでしょう。事実、お酒を飲むとフワッとした気持ちのままベッドに入り、短時間で入眠できます。しかし、アルコール成分によって脳は覚醒状態になり、実は深い眠りにつけていません。
また、アルコール成分には利尿作用があるので、夜中に目が覚めて眠りを中断する原因にもなります。結果、朝起きても頭がスッキリしないまま1日を過ごすことになります。
メリット②:お酒を飲んでいた時間を他のことに費やせる
お酒を飲みながらできることは限られています。食事をするか、テレビやYouTubeを観るか、あるいは本を読むか。いずれも受動的な行動で、自分から何かを発信するのはなかなか難しいものです。
禁酒するとお酒を飲んでいた時間が浮くので、それを趣味や仕事などアウトプットする時間に費やせるようになり、日々が充実していきます。
メリット③:様々な疾患リスクを減少させて健康的に過ごせる
飲酒はがん、肝臓病、すい臓病などの疾患リスクを上げると、多くの保険機関が発表しています。アルコール依存症になるリスクも当然増しますし、節度を超えた飲酒はリスクしかありません。
禁酒することで、それらの疾患リスクは確実に減少します。特に、お酒は好きだけど持病を抱えている人が禁酒によって得られるメリットは絶大です。
メリット④:上手くいかなかったダイエットのサポートになる
お酒自体に、そこまでカロリーはありません。しかし、お酒のお供になる唐揚げやポテトなどのおつまみは往々にして高カロリーです。低カロリー食品を選んでも、アルコール成分が肝臓の分解機能を低下させて、脂肪を溜め込みやすくします。
今までダイエットが上手くいなかった人は、禁酒することで念願の目標体重に到達できるかもしれません。
メリット⑤:お酒の飲み方を振り返るきっかけになる
色々なメリットの中でも特に大きいのがこれでしょう。
これまでお酒で得てきたもの、失ってきたものを振り返る一か月間になるはずです。
お酒というのは飲み方を間違えると、人に迷惑をかけたり自分自身の損にもなります。
この振り返りで、「このままではダメだ」「もっとこうしよう」と思えることが出てきたら何よりの財産となるでしょう。
しかし一か月の禁酒と言うのはつらい
お酒が大好きな人にとって、禁酒生活は辛いものです。
Sober Octoberなどの禁酒キャンペーンに参加してモチベーションを上げたとしても、やっぱりお酒が飲みたい気持ちはなります。
そこで、ノンアルコール飲料を取り入れてみてください。アルコール成分が入っていないだけで味はかなり精巧に作られています。ノンアルコール飲料が登場し始めた時は「飲めたものではない」と評価する人も多かったのですが、飲料メーカーの努力の甲斐あり、今ではお酒と遜色ない味を楽しむことができます。
禁酒中は少しでもお酒の味を楽しめると、「飲みたい!」衝動が抑えられる可能性があります。そうすれば禁酒成功の可能性は上がりますし、目標期間を達成すれば自己肯定感も増して、今まで以上に充実した日々を送れます。
慣れてくればノンアルコール飲料を飲む回数を増やして、お酒はたまに飲む特別な存在にするのも良いでしょう。その方がお酒をより美味しく、楽しめるかもしれません。
オーツカ
お酒が楽しめるのは健康な体があってこそ。
過度の飲酒によって健康を害するリスクがあるのなら、今すぐに禁酒すべきでしょう。Sober Octoberなどの禁酒キャンペーンへ参加するのもよし、独自に目標を立てて禁酒生活を送るのもよし、やり方は自由です。
ただしいずれの場合でも、そこにノンアルコール飲料があると禁酒生活もグッと楽になります。
禁酒生活にぜひ、ノンアルコール飲料を取り入れてみてください。