F.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフトの味わいレビュー

F.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフトの味わいレビュー

オーツカ

今回は個人的にとても楽しみな一本。

世界的に評価の高いオーストラリアのワイナリーであるF.X.ピヒラーによるブドウジュースをご紹介。

「可愛い孫のために特別なブドウジュースを造りたい」というおじいさんの切なる想いからつくられた逸品で、その味わいは豊かで複層的。

ぶどうジュースを超越していると称される風味はオレンジピールの酸味や苦味までも感じられるといいます。

ワイナリーについての情報とともに詳しい味わいレビューをしていきたいと思います。

ほんじゃ、いきまーす。

F.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフトの分類と原材料

F.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフト

分類とアルコール度数

今回は2019のF.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフト。

ワイン用ブドウで造られたジュースに分類されるのでアルコールは入っていません。

ストレート果汁なので、濃縮還元と比較するとブドウそのものの味わいや香りをそのままに感じられます。

原材料

F.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフトの原材料は以下の通りです。

ぶどう搾汁100%

オーツカ

なんというシンプルさ。

さすがストレート果汁。味わいを調整するための砂糖や香料なども必要がないわけです。

甘味料や香料はもちろんのこと、保存料などの添加物も一切使用されていません。

ただし開封後は冷蔵保存してできるだけ早く飲むことをおすすめします。

F.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフトのお味は?

続いてF.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフトの味わいをレビューしていきます。

F.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフトの味と評価評判

F.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフトの味わい
果実味
(3.0)
酸味
(3.0)
キレ
(2.0)
香り
(5.0)
余韻
(4.0)
甘さ
(4.0)

オーツカ

色はオレンジがかった濃いイエローでやや白濁している。

そのたたずまいから濃厚な味わいが伺える。

香りは紅茶(ディンブラ)、上品なピーチティー。

口に含んでみると、白ワインではなく完全なぶどうジュース。しかし口当たりはなめらかで上品。

アランミリアより甘くなく 味わいも高貴でエレガント。

非常に味のレイヤーが多く、夏ミカンやパイナップル、後味にオレンジピール。

ジュースとは思えないスパイシーで複雑な果実味があり、満足度が非常に高い。

ソーダ割りよりもロックの方がおすすめ。

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ノンフィルターで製造

F.X.ピヒラー/ゲルバー・ムスカテーラー トラウベンサフト

「F.X.ピヒラー ゲルバー・ムスカテーラー トタラウベンサフト」はノンフィルターで造られています。

自然派ワインやこだわりの強いワイナリーに多く見られるノンフィルターですが、フィルターをかけるのとかけないのとでは何が違うのでしょうか。解説しましょう。

まず、フィルターをかけるというのはどういうことか。

ワイン造りの過程において、ブドウ果汁を絞り酵母を入れて発酵させた後、沈殿物を残して上澄みだけを別の樽に移します。

そして瓶詰めをする前に、もう一度果皮などの沈殿物を濾過するのですが、この行為を「フィルター」といいます。

濾過をすることによって、澱(おり)のない綺麗で透き通ったワインになるものの、香りや複雑味が減ってしまいます。

白ワインとぶどう

一方「ノンフィルター」はこの濾過をできるだけ抑えて造るというもの。

そのため澱は瓶の中に残り、見た目は濁りますが、ブドウの香りや複雑味も一緒に残るために旨味やコクの高いワインに仕上がるというわけです。

ワインのタイプによってもフィルターの必要性は変わりますし、フィルターの有無によって美味しさが決まるわけではありません。

どちらが優れているかということではなく、それぞれのワインの性質や味わいによってもフィルターの必要性は異なるものです。

しかしあくまでもジュースである「F.X.ピヒラー ゲルバー・ムスカテーラー トタラウベンサフト」においては、果実の香りや複雑味をそのままに旨味やコクを出せるノンフィルターを用いて造るということが、その魅力をより引き出しているのではないかと思います。

F.X.ピヒラーとその歴史について

F.X.ピヒラー

F.X.ピヒラーは1898年に設立された歴史あるワイナリー。

オーストリア有数の銘醸地、ヴァッハウ地区を代表するパーカー5ツ星生産者です。

その品質の高さはロマネ・コンティやシャトー・ラトゥールと並んで評されるほど。

ワイン・オブ・ザ・イヤーへ選出される他、国際的テイスティング(パリ・ロンドン・ニューヨーク)大会で勝利を収めるなど、注目の絶えない造り手です。

そして2002年には、ロバート・パーカーJr.が「リースリング ウンエンドリッヒ2000」に97+と評価。

著「ワイン・バイヤーズ・ガイド」においても世界のワイン生産者トップ100にF.X.ピヒラーをランクインさせるなど、その評価はお墨付きと言ってもいいでしょう。

「F.X.ピヒラー ゲルバー・ムスカテーラー トタラウベンサフト」の産地は?

オーストラリアのヴァッハウから見えるぶどう畑

F.X.ピヒラーが位置するのはオーストラリアのヴァッハウ。
ヴァッハウは、メルクとクレムズの間の川に沿う全長36kmの渓谷でありユネスコの「世界文化遺産」として登録されています。

ヴァッハウ渓谷の気候は特徴的で、乾燥した風が流れ込んだ後、谷に沿った冷風が北の丘陵地であるヴァルトフィアテルからドナウ川に沿って流れ込んできます。

これによって昼夜の温度差が大きくなり、ヴァッハウ産ワインの特徴ともいえる凝縮した複雑味のある上品な香りを生み出します。

そんなヴァッハウは今年に入ってからDAC産地としても認定されました。

※DAC産地は“ディストリクトゥス・アウストリアエ・コントロラートゥス”の略でオーストリア農林環境省に認められたワイン生産地のこと。

オーツカ

甘いノンアルワインや濃縮還元ジュースと比較しても圧倒的に複雑でおいしい。

個人的なベストオブベスト。

紅茶の香りを感じられたノンアルコールワインテイストジュースはこれが初めてでした。

一飲の価値あり。

プレゼントとして、自身の経験値として、飲むべき一本です。

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